東京ディズニーシーの人気アトラクションの1つ「タワー・オブ・テラー」。
ホテルのオーナーであるハイタワー3世が突然失踪してしまった不気味なテルを舞台に、ディズニーシーを一望できる高所から急降下をするディズニー屈指の絶叫アトラクションとなっています。
そんなタワー・オブ・テラーには、アトラクションのバックグラウンドストーリー関するプロップス(小道具)が随所に散りばめられています。
今回のブログでは、タワー・オブ・テラーの待機列(キューライン)となっている庭園にある彫像についてします。
●タワー・オブ・テラーの待機列(キューライン)となっている庭園について
●タワー・オブ・テラーの待機列(キューライン)にある彫像
●タワー・オブ・テラーのトリビア
タワー・オブ・テラーは人気アトラクションと言うこともあり、待ち時間が長くなりやすいですが、待ち時間も楽しめる要素がたくさんあります。
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タワー・オブ・テラーについて
まず、最初に知っている方の方が多いかもしれませんが、アトラクション『タワー・オブ・テラー』について簡単に紹介します。
タワー・オブ・テラーとは、ホテルオーナーのハイタワー三世が謎の失踪を遂げた不気味な建物”ホテルハイタワー“を舞台とした東京ディズニーシーのアトラクションです。
ハイタワー三世の失踪には、奇妙な銅像「シリキ・ウトゥンドゥ」が関係しており、ハイタワー三世がシリキ・ウトゥンドゥの禁忌に触れてしまったことが原因といわれています。
ある時、禁忌に触れてしまったハイタワー3世が乗ったエレベータが突然急落下してしまう事件が起きてしまいました。
その事件以降、恐怖のホテルと呼ばれるようになったのが「タワー・オブ・テラー」。
その後、ニューヨーク保存協会がこのホテルの見学ツアーを提案し、私たちはその恐怖のツアーへの参加者ということになります。
ハイタワー三世についてや、シリキ・ウトゥンドゥについては、【タワーオブテラーのストーリー紹介のブログ】で解説していますので、興味がある方は合わせて読んでみてください。
アトラクション中、私たちゲストは、まるでハイタワー三世が体験したかのようなエレベーターの急降下・急上昇を味わうこととなります。
ホラー要素とディズニーシーを一望できるくらいの高さ約59mの高所からから落下する、東京ディズニーリゾート1のスリル満点のアトラクションです。
タワー・オブ・テラーにある3つの庭園と彫像について
タワー・オブ・テラーには、全部で3つの庭園が存在します。
まず、建物向かって左側に2つの庭園があります。
この2つの庭園は、アトラクションの待機列(キューライン)にもなっていますが、アトラクションの待ち時間が短いと列形成されないので見ることができなくなっています。
2つの庭園のうち、手前にあるのが『瞑想の庭園』、奥が『インドの庭園』と名付けられています。
この庭園には、ハイタワー3世が世界中から集めたコレクションが飾られています。
ハイタワー3世失踪前は、ウォーターフロントパーク園芸協会の会長賞を受賞したくらい美しい庭園で有名でした。
しかし、ハイタワー3世失踪から13年間、ほとんど手入れされず、草木は伸び、像もボロボロになってしまいます。
そして、屋上には『太陽の庭園』という庭園があります。
こちらは、待機列(キューライン)やアトラクション中でも見ることができません。
待ち時間の長い時は避けて乗らないという方も多いと思いますが、機会があれば、庭園を見るためにスタンバイ列に並んでみるのもオススメです。
瞑想の庭園にある彫刻
瞑想の庭園には、ハイタワー3世が世界各地から集めた女神や女王などの彫像が9体飾られています。
ホテルが閉鎖したから時間が経ってしまっているため倒れている像があったり、花壇の手入れがされておらず草木が茂っている状態になっています。
瞑想の庭園にある彫像について入口から順に紹介していきます。
スフィンクス像
庭園入り口には、“スフィンクス像”があります。
女性の頭と獣の体を持つヴェネツィアのスフィンクス。
ピラミッドや神殿の守り神とも言われている像が、庭園入り口に挟んで置かれています。
カーリー像
次に、ヒンドゥー教・インド神話の女神“カーリー像”。
カーリーは、「災いから人々を守護する」、「自ら災いをもたらす」という二面性を秘めた女神。
カーリー像を表側と裏側から見てみると表情が異っており、生と死、破壊と創造など反対の事柄を表現していることが分かります。
聖アーデン像
竜の子を抱いている“聖アーデン像”。
王冠を被っていることから身分が高い、特別な人物なのではと考えられます。
クレオパトラ像
毒蛇を持つ”クレオパトラ像“。
庭園の手入れがされなかったため、像が倒れ草木に隠れてしまっています。
クレオパトラは自分の体を毒蛇に噛ませて自害したという説もあり、この像にも毒蛇がデザインされています。
また、像の手前のプレートには以下のような注意書きが記載されています。
Do Not Inhale
Do Not Stand Within 10 feet of Plant
シリンガ・フォエチダ
吸引するな
植物の10フィート以内に立つな
この辺に植えられていた植物は匂いのキツイ植物だったことがうかがえます。
有翼スフィンクス像
ペルシアの羽の生えた“スフィンクス像”。
翼の生えたメソポタミアの女神像です。
ペルシアのスフィンクス像は、ほとんどが男性で女性のものは珍しいそうです。
いかにもハイタワー3世が狙いそうですね。
また、このスフィンクス像の土台には、「肩の荷を降ろし、休息に立ち寄ったこの静かな木陰を共有しよう」と書かれています。
純粋に優しさからの言葉なのか、自慢したさからでた言葉なのか勘ぐってしまいますね。
アステカの戦いの女神
“アステカの戦いの女神”。
神話でも有名なアステカの女神の像。
剣を振りかぶっているポーズをしている像ですが、倒れないように添え木で支えられています。
先程のクレオパトラ像は倒れたままなのに、こちらの像はちゃんと支えがされているんですね。
ヴィーナス像
脚のみが残る古代ローマの愛の女神“ヴィーナス像”。
脚と貝殻の台座以外はどこにもなく、この場所に置かれる前から無かったのか、設置後に無くなったのか不明ですが、なんとなく不気味な感じですね。
この像の前に設置されているプレートには、以下のようなことが記載されています。
Waterfront Park horticulture society 1898
ベストショーガーデン 会長賞
ウォーターフロントパーク園芸協会 1898年
ウォーターフロントパークは、タワー・オブ・テラーの目の前に広がる公園のことを指します。
ベストショーガーデンは名前から推測するに園芸コンテストのようなものかと思います。
そのコンテストで会長賞を受賞するくらい、当時の庭園は素敵な場所だったのでしょう。
アフロディーテ像
頭部が失われているのは“アフロディーテ像”。
ギリシャ神話における愛と美の女神とされていますが、頭部はホテルが閉鎖となった後に落ちてしまったようです。
瞑想の庭園の中ほどに、描きかけの絵が置いてあるのですが、その絵を良く見てみるとアフロディーテ像も描かれており、ちゃんと頭部も描かれています。
ちなみに、この絵に描かれている女性はニューヨーク市保存協会の会長であるベアトリス・ローズ・エンディコットで、この絵を描いたのはハイタワー3世の執事であるアーチボルト・スメルディングと言われています。
ベアトリス・ローズ・エンディコットとアーチボルト・スメルディングは、タワー・オブ・テラーのストーリーにも関係している人物たちです。
タワー・オブ・テラーのストーリーについては【こちらのブログ】で詳しく紹介しています。
ターラー像
インド川の女神“ターラー像”。
母性や救済の神であり、仏教では多羅菩薩とも呼ばれている女神。
地面に付くくらい長い髪が特徴で、世界中の川の水は、彼女の長い髪から流れているとも言われています。
インドの庭園の彫像と壁画
瞑想の庭園の奥にはインドの庭園があります。
こちらにもハイタワー3世が探検に行って収集した像や壁画が飾られています。
順路順に紹介していきます。
赤い扉
インドの庭園を少し進むと左方向に“赤い扉”があります。
扉の上にコブラの装飾が施された木製の扉。
Hotel Staff Only(従業員専用)と書かれているため、ホテルのバックヤードに繋がっていると思われます。
シヴァ神
ヒンドゥー教の破壊と創造の神“シヴァの像”。
破壊と創造の神「シヴァ」を模した石像には、蛇の神「ナーガ」を従えています。
ナーガはシヴァと共に行動していたともいわれているそうです。
ナーガの頭は強ければ強いほど多く、3頭、5頭、7頭そして9頭で描かれることが多いです。
この庭園にある像は一部欠けている部分も見られるので、元は7頭の像だったと思われます。
戦象の壁画
インディアンタワーの壁には、“2つの軍隊が闘う様子を描いた壁画”が描かれています。
アンコール王朝(クメール帝国)と、チャンパ王国の戦いを描いたと思われる壁画。
孔雀の噴水
壁画の下には“孔雀の噴水”もあります。
孔雀の羽の周りにはコブラの頭が。
毒を持つと言われるコブラですが、孔雀にはコブラの毒に耐性を持っており、毒蛇すら食べてしまうと言われています。
また、孔雀はヒンドゥー教では孔雀はスカンダという神の乗り物であり、インドの国鳥ともなっています。
タワー・オブ・テラーのトリビアを紹介
タワー・オブ・テラーには、ホテル館内にも色々な飾り物や絵画があったりします。
それぞれ、小ネタ・トリビアが散りばめられており、ちょっぴり不気味なものから、クスッと笑ってしまうものがあります。
いくつかタワー・オブ・テラーにまつわるトリビアを紹介します。
タワー・オブ・テラーにまつわる「13」という数字
タワー・オブ・テラーのストーリーには、「13」という数字が度々関わってきます。
さらにその13年後の1912年にホテルの見学ツアーがスタート。
また、ストーリーで登場した人物の人数は13人。
偶然なのか、13という数字がここまで頻繁に出てくると不気味ですね。
タワー・オブ・テラーのストーリーについては、下記記事で解説しているので合わせて読んでみてください。
ハイタワー3世の欲がスゴイ
タワー・オブ・テラーの正面玄関には、ホテルハイタワーの「ロゴ」と「紋章」が飾られています。
この紋章に注目すると、貝殻の中央にある球体に剣が突き刺さっているのが見えます。
その両側にはドラゴンがいて、貝殻の下には「MUNDUS MEA OTSREA EST(世界は吾輩の牡蠣である)」と書かれています。
これだけだと紋章がなにを伝えたいのか分からないと思いますが、実は、この紋章にはハイタワー3世の傲慢さと支配欲が現れているのです。
ホテルの入り口上には、ステンドグラスがあります。
ステンドグラスに描かれている絵は、ハイタワー3世が地球の上に立ち、世界を支配しているかのようにも見えます。
そして、周りにはシェイクスピアの作品から引用した言葉で「この世は牡蠣のようなもの。私の剣で貝を開いてみせよう」と書かれています。
つまり、先ほどの紋章にあった貝殻は牡蠣で、球体は地球を表していて、地球を剣で刺しているということです。
紋章やステンドグラスからもハイタワー3世の欲深さ、傲慢さが伝わってきますね。
ちなみに、ステンドグラスに描かれているハイタワー3世の持っている杖は、ホテルハイタワーのあるニューヨーク、つまりハイタワー3世の拠点を示しています。
「ハイタワー」=「高塔」?
タワー・オブ・テラーのロビーにある暖炉には、ハイタワー3世の肖像画が飾られています。
その暖炉をよく見ると漢字で「高塔」という文字があります。
これは、“高=high(ハイ)”、”塔=tower(タワー)”という洒落たジョークなのです。
また、肖像画の下に注目すると脚だけになった像が見えることから、像を壊して自分の肖像画を置いたと考えられます。
ハイタワー3世はレイジングスピリッツでも強奪をしていた?
ディズニーシーのアトラクションの1つに『レイジングスピリッツ』がありますが、そのファストパス発券機のそばに、発掘道具と一緒に木箱が置いてあります。
その木箱に注目してみると、「TO THE HIGH TOWER TRUST AVENUE 1 PARK AVENUE NEW YORK」と、ホテルハイタワーの住所が書かれています。
ハイタワー3世は、レイジングスピリッツも訪れていたとも考えられます。
また、ホテルのロビーにもレイジングスピリッツに訪れたと思われる絵が飾られていて、その他にも彼の偉大さを誇示するかのような絵が飾られています。
まとめ:タワーオブテラーの待機列にある彫像はハイタワー3世のコレクション?待ち時間も楽しめるトリビア紹介
東京ディズニーシーのアトラクション「タワー・オブ・テラー」の待機列(キューライン)にある彫像たちについて紹介しました。
タワー・オブ・テラーの待機列(キューライン)は、もともとホテルの庭園であり、そこにはハイタワー三世が世界中から集めてきた彫像などが飾られています。
そのほか、待機列(キューライン)には小ネタやトリビアがたくさんあるので、待ち時間も楽しめる要素が多数。
是非、並びながら色々観察してみてください。
以上、【タワーオブテラーの待機列にある彫像はハイタワー3世のコレクション?待ち時間も楽しめるトリビア紹介】という記事でした。
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